2011年3月31日木曜日

「死の恐怖」から宝塚合格、希望の星に!

嬉しい話題を地元に持って帰ることが出来て、良かったですね。こういう希望ある話題が増えてくるといいですよね。




宝塚音楽学校の第99期生合格発表が29日、兵庫県宝塚市で行われ、940人の受験者から40人が合格した。東日本大震災の影響で、宮城県など被災した5県の計7人が棄権した中、同じく大きな被害の出た茨城県茨城町出身の横田碧(よこた・あおい)さん(15)=同県水戸市・智学館中3年=が倍率23・5倍の狭き門を突破。「地震に負けず、合格できてうれしい。(被災地への)勇気につながってほしい」と熱く語った。


 運命の3月29日午前10時、在校生が合格者の受験場号を掲示すると、受験生から「あった!」「きゃー!」と歓声が上がった。そんな中で静かに大粒の涙を流す少女。東日本大震災の被災地、茨城県から「宝塚」に挑戦した横田碧さんだった。


 「無事に受験できただけでよかったのに、地震に負けず合格できて本当にうれしいです。地震の中だったけど、レッスンしてきたことを思い出して平常心を保ちました」


 不安と恐怖の中で、つかんだタカラジェンヌへの切符。初受験初合格だった。23・5倍の難関をくぐり抜けた喜びとともに、変わり果てた故郷の景色が脳裏を過ぎる。横田さんの瞳からは、さらに涙があふれ出た。


 横田さんの出身地は茨城町。大津波で大きな被害の出た大洗町の西側にあり、11日の東日本大震災では震度6弱。死者こそ出ていないが、家屋35棟(29日現在)の全半壊が判明している。


 地震発生当時、横田さんは水戸市内にある智学館中学の校舎内におり、天井が崩れ落ちた。車の中で一夜を過ごし、避難所に身を寄せた友人もいた。「受験よりも何よりも、死ぬんじゃないかと思いました」と恐怖体験を振り返った。


 1次試験を9日後に控えた中での悲劇。受けるかどうかも迷ったといい、家族と相談して受験を決意した。神奈川県川崎市の1次会場へは、電車が止まっていたためバスで出発。高速道路は封鎖され、2時間かけて到着した。


 「(茨城は)いまでも水問題など大変で、避難所で辛い思いをする人がたくさんいますが、少しでも合格が勇気につながれば…」


 今回は震災の影響で、宮城県など被災した5県からは31人が願書を提出し、計7人が交通事情などで棄権。今回、初めて学校側も遅刻等を認める措置を取り、対応した。


 「こういうときに受かったので、華やかで力強くて、人に感動を与えられるような『男役』になりたいです」


 身長1メートル68の長身、バレエ歴10年。末は大地真央か、真矢みきか。被災地への思いを胸に、2年間の厳しいレッスンに耐え、横田さんは宝塚歌劇団への入団を目指す。

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