2012年3月10日土曜日

「真打ちは怖い」「ダメだとみんな横向く」…春風亭一之輔の昇進会見で本音続出

色んな決まりごとがあって、真打になるのも大変なんですね。落語、聴いてみようかな。




 春風亭一之輔(34)の真打ち昇進を祝う会が8日、都内のホテルでにぎやかに行われた。その前に行われた会見では、「真打ち昇進はスタートラインか」が話題になった。

 会見の冒頭で落語協会の柳家小三治会長(72)は「きょうは新しい真打ちの最高の日ではない。最高の日に向かってのスタート」と語った。その後、「言いやすいから、(真打ちになったときを)スタートラインというが、それ以外、言いようがないとも言える。はなし家は毎日がスタートラインですから。二ツ目は甘やかされている。真打ちになると、駄目だとみんな、横を向く。本当に怖いよ。芸人なんて、その生き方は単独で、自分の力だけ」と本音を語った。

 一之輔の師匠の春風亭一朝(61)は、真打ちが決まったときに「真打ちになり、同じ土俵にたてたということ。これにおごらず、努力するように」と本人に言ったという。

 今回の一之輔の真打ち昇進は、21人抜きの大抜擢(ばつてき)として話題だが、小三治会長は「世間では私が決めたようになっているが、理事会の総意として名前が出てきた。私は、それから(一之輔の高座を)聞きました。これは久しぶりに見た本物。芸に卑屈なところがない。『この人以外に考えられない』という気持ちにさせてくれたのがうれしい。なかなか希有(けう)な素質ですよ。選ばしてくれてありがとう」と絶賛した。

 今後についても「ほっといても大丈夫です」と小三治会長はいい、それよりも一之輔が「寄席が好きではなし家になったので、披露興行で初めて寄席に来たお客さんをつかまえられるかどうか。リピーターとして寄席に来てもらえるかどうか」と言ったことに触れ、「寄席に来てほしいと思っているはなし家がいることが分かり、久しぶりに同志がうまれたな。やっと友達が増えてきた」と、うれしそうに笑った。

 一之輔は「今でも弟子にとってもらったときの末広亭のそばの喫茶店で(師匠を前に)席に座っていたときのことを思い出す」といい、そのときのことを思い描き、初心を忘れないという。

 一之輔の「真打昇進披露興行」は、今月21日の鈴本演芸場夜席から、新宿末広亭、浅草演芸ホール、池袋演芸場、国立演芸場と5月20日まで続く。

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