異例の試みですね、関心の高さがうかがえますね。
東日本大震災以来、世界各国でそのあり方を問われるようになった原子力発電所。火力発電で問題視されてきた地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しない反面、放射性廃棄物を生みだしてしまう諸刃の剣ともいえるシステムの側面に迫ったドキュメンタリー映画『100,000年後の安全』(公開中)が、6月よりインターネットによる映画配信を開始した。
6月18日から福島県でも上映されている本作は、フィンランドのオルキルオトに建設中の高レベル放射性廃棄物最終処分場に密着した作品。本来は2011年秋公開予定だったものの、東日本大震災に付随する東京電力福島第一原子力発電所で起きた事故を受け、急遽公開された。マスコミによる宣伝などほとんどないうえに、1日1回上映という小規模上映ながら、題材に対する世間の関心の高さから話題を呼び、現在では70館以上で公開されている。しかし、「まだこの作品を見ることができない人もたくさんいる」「映画館のない地域に住まれている方もいる」という配給会社の意向から、6月1日のアクトビラを皮切りに、11の動画配信サイトにて順次、本編が視聴できるようになっているのだ。
また、上映館に足を運べないものの、作品内容を深く知りたいという声を反映して、インターネット通販サイトAmazonでパンフレットを販売しているのも従来の公開作品では見られなかったこと。この異例の取り組みがなされるのも、放射性廃棄物に対する社会の関心の高さを反映しているのだろう。
パンフレットをナビゲーションとして、自宅などで映画を見ながら、現在の人類が未来に残す問題に目を向けてみてほしい。
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