一度もAクラスから転落しなかった名将を、よくも球団公式がここまで・・・こんなフロントじゃ、ファンが離れるんじゃね?
高木守道新監督を迎え、現在沖縄でキャンプを行っている、プロ野球、中日ドラゴンズのファンクラブ会報に落合博満前監督についての記事が掲載された。2か月以上前に退任した落合氏を厳しく批判する内容で、2012年2月1日ごろから話題になっている。
落合氏は、2004年に中日監督に就任し、8年の間に何度もリーグ優勝し、チーム戦績も一度もAクラスを落ちたことがないという「名将」だったが、2011年9月に球団側から契約更新をしない旨が発表され、11月に退任した。
■ファンサービスなかった「前任の監督」批判
一連の退任騒動を通して、落合氏と球団側に大きな確執があったことが報じられてきたが、ファンクラブ会員向けに発行された臨時会報の記事が改めて見せつけた。
「ファンに感謝を」というタイトルで、筆者は中日新聞社の前・公式ファンクラブ担当者。
「ドラゴンズ新時代の幕開けです」と出だしはポジティブだが、内容は落合氏への批判だ。
野球は勝負事なので、「勝つ」ことが最終目標なのには違いないが、ファンがいなければプロ野球は成立しないとし、「ファンに対する感謝が、すべての基礎であり、始まりです」。その上で「前任の監督」が球団の上層部がいる席で、「ファンの後押しなんかで勝てませんよ」と言い放ったと暴露する。
さらに、「前任の監督」は「勝てばファンはついてくる」としていたが、「勝つこと以外でのファンサービスに、はっきりいって熱心ではありませんでした」「私が不満なのは、ファンに対する感謝の心が、普段、まったく感じられなかった点です」。
2011年12月に行った、セ・リーグ連覇を祝う「応援感謝パレード」で見せた顔は感謝に溢れていたが、
「なぜ、それが普段できないのか?(中略)逆に、ファンを置き去りにしないと勝てない、といわぬばかりの普段の態度は、まったくふに落ちないものでした」
■「いくら仲悪いからってこれはない」「前任の監督に対するコメントじゃない」
高木監督のファンサービスは「すでに前任者をはるかに凌駕」しているとし、「新しいドラゴンズは、利己的に勝利だけを求めるのではなく、常にファンへの心からの感謝を忘れず、勝利を得る球団であってほしい」としている。
退任から2か月以上経つのに、依然、前任者批判をしているということが話題となりツイッターや2ちゃんねるには多くの書き込みが寄せられた。「いくら仲悪いからってこれはないわ」「こんな記事でファンサービスをアピールされてもなぁ」「中日フロントはホントどうかしてるだろ。前任の監督に対するコメントじゃない」と、球団に批判的なものが多いようだ。
一方で、スポーツジャーナリストの 菅谷齊氏は「確かにファンクラブ会報で批判するというのは異常。しかし、球団とそれだけの上手くいっていなかったということなのでしょう」と話す。
中日は阪神や広島と同じように地元との繋がりが極めて強い球団。地元出身の選手を優遇し、コーチなどにもOBを優先的に登用する「家族的」な雰囲気があり、ファンもそういう側面を愛していたという。確かにツイッターには「今日親父と中日の話をしたら昔の選手が戻ってきたりコーチになったりでウキウキしてた」という呟きもあった。
菅谷氏は
「外から見ていると分かりにくいですが、中日ファンは、昔から知っている人がいる球団を応援しているのが楽しいんです。勝ち負けだけじゃない。コーチに生え抜きを使わなかったりと、落合はそこが分かっていなかった。それに親会社がマスコミということも大事。監督のコメントが面白いかどうかで新聞の売上げも変わってきます。高い給料の中にはファンサービスも入っているんですから、落合みたいに無愛想で、ろくにファンの前に顔を出さないというのはダメです。ファンクラブ会報に批判記事を載せるのは、前任者を否定して、『高木は凄い』と持ち上げる意図もあるでしょうが、落合もなぜそこまで書かれるのか考えるべき」
と話している。
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