命があってなんぼだよ。しっかり検査してもらいたいですね。
お笑いコンビ「南海キャンディーズ」のしずちゃんこと山崎静代さん(33)のロンドン五輪出場に黄信号がともっている。
山崎さんはアマチュアボクシングの女子ミドル級で五輪出場を目指しているが、ボクサーとしては致命的な脳の「異常」が疑われており、検査結果によってはボクシングを続けられないかもしれないという事態だ。
■「脳内に血が混ざっていた可能性も」
2012年4月10日発売の週刊朝日に「しずちゃん MRI検査で脳に『影』」という記事が掲載された。
それによると、山崎さんはプロボクサーを目指していた2010年の春に頭部の検査を受けたところ、脳に水がたまったような薄い影が見つかったという。プロライセンスを取得するには頭部や血液などの検査で異常がないことが確認できなければならず、山崎さんはプロへの道をあきらめた。その後の検査ではMRIの画像から影が消えたようだ。そしてアマチュアとして試合に出場し続けている。
記事では、診察した医師やスポーツ医療関係者の「これ以上続けないほうがいい」という声を紹介している。脳に影があったということは水だけでなく血が混ざっていた可能性もあり、出血がかさぶたのようになっていたら再びパンチを受けた衝撃ではがれてしまうかもしれない。それで本当に出血を起こしてしまったら生命に関わる危険な事態になってしまうからだ。
山崎さんは週刊朝日の取材に対し、「もう治った。医者にも大丈夫だといわれている」と答え、「自分がやりたいと思ってやっているし、ボクシングって、誰がやっても危険じゃないですか。危険を伴うスポーツなので、何が起こるかは誰もわからない」と話した。また、山崎さんの専属トレーナーである梅津正彦氏は「病気とは、いつの、何の検査の話をしているんですか。診断書とか、入手しているんですか!」と語気を荒げたという。
■あっけらかんとした様子で「大丈夫です」
記事を読む限りでは試合に出場し続けるのはリスクがあるのではないかという印象を受けるが、本当に大丈夫なのだろうか。
社団法人 日本アマチュアボクシング連盟の山根明会長に電話で問い合わせたところ、4月8日15時30分ころ、山崎さんが練習場所の奈良から東京へ帰るついでに連盟の大阪事務局を訪れたという。すでに週刊朝日に記事が出ることは聞いていたので、改めて直接、本人に聞いたら、「大丈夫です」と言っていた。
元気な様子であっけらかんとしていたが、きちっとした検査をしてみたらどうか、いまボクシングの五輪予選でカザフスタンにいる連盟の医事委員長・山口壮氏が、14日の夜に帰国するので、15日か16日にでも1度会って話をしてみては、と提案した。山崎さんは「わかりました」と言ったということだ。
もし検査の結果、異常が見つかったとしても、現時点ではその後の対応についてはなんとも言えないという。ただ、「ドクターがこれは危険ですと言ったら、連盟としては危険なものは出せない。ドクターの意見を尊重する」と話していた。結果を踏まえて、連盟の執行部会を招集して対応を決定するということだ。
山崎さんの所属事務所は脳の検査結果を把握していたのだろうか。していたならば、なぜそれを公表しなかったのか。問い合わせたところ、担当者が不在とのことで話は聞けなかった。
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