いきすぎるのも、よくないね。何でも、適度が一番!!
かつてないほど節電意識が高まっている昨今。厳しい夏の暑さをようやく乗り越えたかと思えば、早くも冬の節電が話題にのぼり始めている。そんな中、消費大国アメリカから、究極のエコ生活に挑戦した一家のドキュメンタリー『地球にやさしい生活』(公開中)が届けられた。ニューヨークのど真ん中での便利すぎる生活を捨てて取り組んだ、笑いあり、涙ありの生活を少しだけ紹介しよう。
実験に挑んだのは、4WDを乗り回し、ファーストフードと買物が大好きな典型的ニューヨーカーのコリン一家だ。作家のコリン・ビーヴァンは、自分たちの浪費生活に疑問を抱き、“地球にやさしい計画(ノー・インパクト・プロジェクト)”と名づけた徹底したエコ生活を考案。一年間、どれほど地球に影響を与えない生活が可能か、妻や幼い娘と共に身をもって試してみることにしたのだ。
彼らはまずゴミを出さない生活を開始。アメリカ人は一人当たり年間平均725kgのゴミを出すので、それをゼロにするために様々な工夫を凝らしていく。新しいものを買わず、使い捨て容器や商品を使用しないのはもちろんのこと、ゴミ袋の使用、トイレットペーパーの使用すらも止めて、生ゴミは部屋にミミズを飼って分解させるようにする。
また、CO2削減のために車やバス、電車などを使用せず、移動は自転車がメインに。地産地消を推進しようと、食べ物は近所のファーマーズマーケットと家庭菜園で調達することに決める。結果として、大好きだった肉やファーストフードや炭酸飲料、コーヒーなどとも決別することになっていく。さらには電気なしの生活のために、テレビや冷蔵庫、クーラーやエレベーターなども使用を止めるようにする。
もちろん、こんな禁止事項だらけでは息が詰まってしまうだろう。そんな予想通り、もともと買物好きで、大の浪費家だった妻ミシェルは、甘いものはおろか、化粧品すら使えない生活に神経を尖らせていき、些細なことにも怒りを爆発させてしまう。夫婦の間には衝突も起こるのだが、そんな様子を虚飾なくとらえている点がリアルで、どこか身近に感じられるはずだ。
結果として、家族は数ある苦難を乗り越えて、新たな生活のなかに新たな形の幸せを見出していくようになるのだが、本国アメリカでは賛否両論を巻き起こしたようだ。各国メディアも早期から注目していた、ちょっと突飛なこの究極のエコ生活。あなたならどう考える?
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