そばに一番大事な奥様がいてくれたことで安心して旅立てたことでしょうね。ご冥福お祈りいたします。
30日に79歳で亡くなった作家の藤本義一さんの最後の様子が31日、妻でエッセイストの統紀子さんの話から明らかになった。
藤本さんは9月24日、容体が悪くなり兵庫医科大学病院に入院。「最初はなんとか会話もできたのですが、だんだん呼吸が苦しくなり一言発するのが精いっぱいになりました」。30日朝、深い眠りに入り、頬をたたいても起きなかった。夕方統紀子さんは自宅に帰ったが夜、病院に戻ると危篤状態に。そのまま息を引き取った。統紀子さんによると死因は中皮腫だった。
「お互い忙しくて一緒にいる時間があまりなかったけれど、この1カ月はこれまでで一番濃厚な時間だったかもしれません」と統紀子さんは悲しみをこらえながら話した。
関西のゆかりの人々からも悼む声が寄せられた。
作家、田辺聖子さん(84)は「昭和30年代にラジオドラマの仕事がきっかけで意気投合しました。きれいな大阪弁で鋭い意見をピピッと返してくる。私の感性とぴったり。5つも年下なのに頼りがいがあって『困ったときのぎいっちゃん』と呼んで何でも相談しました。今はぽっかり穴が開いたような気持ちです」。40年以上の付き合いというイラストレーター、成瀬國晴さん(76)は「兄であり父であり友達であり、人生の目標でした。“蟻一匹炎天下”という言葉を好まれたが、まさにその蟻が藤本さんでした」と悼んだ。
藤本さんの通夜は1日午後7時、告別式は2日午前11時半、兵庫県西宮市城ケ堀町1の40、公益社西宮山手会館で。喪主は妻、統紀子(ときこ)さん。
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